展示物のほうは、順路に沿って見てゆくと、まず、「パンタグラフと架線の構造」がありました。ここでは、目の高さに数メールくらい架線が張ってあり、ボタン操作によって上げ下げできるようになっていました。「踏切遮断器と警報機・特殊信号発光器・三現示信号機・高速度遮断器他」でも、ボタン押すことで、遮断器を閉める動作や、警報機の音を鳴らせることができました。
「大パノラマ鉄道Nゲージ模型運転会」のコーナーは、4.5×3.0メートルという、模型のレイアウトが展開されており、また、模型の運転が、本物の800形や8800形の運転台で運転できるとあって、子どもさんが順番に並んで、模型の運転を楽しそうに行っていました。
「一体圧延車輪と防音リング付車輪」の場所では、8900形に使用されている車輪が展示されていました。ハンマーを貸し出していて、その防音度を確かめることもできました。
かつて、京成から譲渡され新京成で活躍した、100形の台車、「ST17A台車」も展示されていました。さらに、新京成が全通する前、線路敷設工事の際に使われ、全通後はずっと放っておかれていたトロッコ、「97式貨車」を復元されて展示されていました。展示場所が工場であるため、ヘルメットを借りてそれらを下から見ることもできました。
「ミニSL列車運転試乗会」では、石炭炊きライブスチーム、ブリタニア4−6−2イギリス、89ミリゲージ客車3名定員2両連結のものが走っていました。
「鉄道今昔写真展」のコーナーでは、新京成全駅の今と昔の写真や、鉄道車両の変遷などが、写真にて掲示されていました。
「車輪転削盤」においては、8000形8512の車輪の転削を、時間を決めてやっていました。実際の車両の車輪を削っていたので、迫力がありました。「電車の戸閉装置」では、実物大の扉部分が設置されており、車掌になった気分で、戸閉、再開閉を体験することができました。
「実験用リニアモーターカー公開運転」では、運輸省交安研製作、実験用地上1次リニア推進制御軌道長13メートル、車両長60センチ、2両編成のものが走っていました。
「8900形車両展示と記念撮影」
のところでは、8900形(8921〜8924)の車内が休憩場所になっていて、その車内では、8900形のデザインが決定するまでの、デザイン原画が展示されていました。新京成らしく、茶色の帯が入ったデザインもあり、なかなか楽しめました。また、新京成創立50周年記念のヘッドマークのついた、先頭車の記念撮影をすることもできました。
今回は特別に、「車両部品展示即売会」と「バス部品展示即売会」が行われました。方向幕はもちろん、表示器やマスコンなど、色々なものが販売されていました。ただ、人気商品は、大人のマニアの手ばかりにわたってしまったので、子どもさんがちょっとかわいそうでした。ちなみに、純益金は福祉団体に寄付されたそうです。ほかにも、「ポストカード、No.49ダイヤ、レール・架線文鎮の販売」も行われました。ポストカードは、新京成全駅の駅舎のスケッチ画です。
また、「レールの変遷・軌道の構造・信号・乗務員携帯品」の展示もされていました。実物をすぐ目の前で見ることができたので、なかなか貴重でした。「新京成旧型電車模型ほか各種電車模型展」は、沿線にお住まいの、模型製作のプロの方の展示でしたが、すばらしい出来のものでした。製作依頼も多いようです。
最後に、門前の広場では、「モハ807号運転台、新形式バス」
が展示されていました。モハ807号運転台は、廃車された800形の先頭車、807の運転台部分を切断して、さらにモーターを接続して、運転体験をしてもらおうというものでした。このコーナーはいつまでも、子どもさんの列が絶えることがありませんでした。新形式バスの方は、松戸営業所のいすず車、I−735で、車内が開放されていて、運転席に座れたり、また、車体の構造や、エンジンなども見ることができました。