Max新京成電鉄 電車基地見学・展示会報告

第6回 1999年(平成11年)10月17日(日)


 前日は小雨の降るような天気でしたが、当日はやや晴れ間の見えるくもり空となりました。

 それでは展示物ですが、順路通りに紹介してゆくと、まず「パンタグラフと架線の構造」がありました。ここでは目の高さに数メールくらい架線が張ってあり、ボタン操作によって上げ下げできるようになっていました。「踏切遮断器と警報器・特殊信号発光器・三現示信号機・高速度遮断器他」でも、ボタン押すことで遮断器を閉める動作や、警報機を作動させることができました。私にはイマイチよくわかりませんでしたが、ほかにも電気関係の部品がいくつか並んでいました。今年はVTRの放映もあり、視覚的にわかりやすい展示となっていました。

 「大パノラマ鉄道Nゲージ模型運転会」のコーナーは、4.5×3.0メートルという模型のレイアウトが展開されており、また模型の運転が、本物の800形や8800形の運転台で運転できるとあって、子どもさんが順番に並んで、模型の運転を楽しそうに行っていました。

 「一体圧延車輪と防音リング付車輪」の場所では、8900形などに使用されている車輪が展示されていました。ハンマーが貸し出されていて、その防音度を確かめることもできました。かつて、京成から譲渡され新京成で活躍した、100形の台車「ST17A台車」も展示されていました。さらに、新京成が全通する前、線路敷設工事の際に使われ、全通後はずっと放っておかれていたトロッコの復元されたもの「97式貨車」も展示されていました。展示場所が工場であるため、ヘルメットを借りてそれらを下から見ることもできました。

 普段トラバーサーのある一番奥のスペースは「子供広場」となりました。そこは「チビッコ鉄道クイズ会場」にもなり、子どもさんたちが楽しそうに遊んでいました。またその近くの工場内広場では、沿線の中学生による「吹奏楽演奏会」が行われました。こども向けの歌や、ヒット曲を中心に演奏されていて、いろいろな人が楽しめるものとなっていました。

 「関東駅百選パネルの展示」のコーナーでは、今年までに関東の駅百選に選ばれた駅の写真パネルが展示されていました。もちろん、鎌ヶ谷大仏駅の写真パネルもありました。「車輪転削盤(8877号実演)」では、入場中の8800形8877の車輪の転削を、時間を決めてやっていました。実際の車両の車輪を削っていたので、迫力がありました。

 「パソコンによる電車運転体験とホームページの紹介」のコーナーでは、鉄道シミュレーターが自由にできるようになっていたほか、今年8月2日に開設されたホームページを見ることができ、気に入ったページをプリンターで印刷できるようになっていました。「電車の戸閉機(操作体験)」では、実物大の扉部分が設置されており、車掌になった気分で、戸閉、再開閉を体験することができました。

 「8900形車両展示と記念撮影」

のところでは、8900形(8931〜8934)の車内が休憩場所となっていました。また、先頭車の部分では運転室に入れてくれ、記念撮影もできるようになっていました。その奥では、「車体美術展」の「あーととれいん’99」が留置されていました。これは、8800形(8817〜8824)を利用したもので、車体の側面に1車両あたり6枚または8枚の、特殊フィルムに印刷された絵画が貼られているものです。

 本線上を深夜移動して保線の作業を行う、「モーターカー」も展示されていました。運転席も開放され、電車のものとは違った感覚が楽しめたようです。

 今回も「車両部品展示&販売」のコーナーがありました。プレートやキーホルダー、シールなどが販売されていました。吊り輪が最終的にタダになったので、輪を手首に2、3個通している子どもさんが見られました。

 「鉄道模型の展示」では、かつて新京成に走っていた車両のHOゲージ模型が展示されていました。また、「レールの変遷・軌道の構造・信号」の展示もされていました。実物を目の前で見ることができたので、なかなか貴重でした。

 やはり人気だったのが、「807号運転台(シミュレーション)」でした。モハ807号運転台は、廃車された800形の先頭車、807の運転台部分を切断して、さらにモーターを接続して、運転体験をしてもらおうというものでした。今回も、運転状況に応じて、前面のプロジェクターにより京成の車窓が映しだされていて、800形があたかも京成に乗り入れているような感覚も楽しむことができました。このコーナーはやはり、子どもさんの列が絶えることがありませんでした。

 今年も「SKカード販売」や、見学記念のスタンプを押すコーナーもありました。

 最後に、「新形式バス」で、新京成では2台目の導入されたばかりの「ノンステップバス」

が展示されていました。このバスは、松戸営業所のいすゞ車、I−796でした。車内が開放されていて、運転席に座れたり、車高を低くできたりしました。また、「バス部品展示&販売」も行われ、鎌ヶ谷営業所の方向幕や案内テープ、ハンドルなどが販売されていました。こちらも、結構にぎわっていました。